最近スローフードという言葉を良く聴きます。そのわりには、あらゆる物がファーストフード化されているような気がします。世の中に必要だからですか?それとも、企業の売り上げ追求の産物でしょうか。
著名な方が最近言っています。日本を弱くしたのは牛丼屋だと。
食べるのが大変な時代、外食そのものがごちそうでありました。私と同じ世代は、たまの外出で、デパートのたいてい最上階にあるレストランで、旗のついたお子様ランチやライスカレーやパフェがご馳走だったと思います。大人だって牛丼、カツ丼、ミックスフライみたいものがせいぜいでした。
毎日そんないいものが食べたい、食べさせたい、楽させたい。それで、成り上ろうってがんばれた。だけど、少し働いただけでも牛丼が食べれてしまう。それじゃあ、がんばらなくても、生きていけるし、がんばろうなんて思わないでしょ。
確かにある面そうですよね。食べ物が安く手に入るのは、悪いことではないし必要な人も居る。生きるための選択肢を広げるのは、自由度が広がったように見えますが、本来行政がすべきことだったり企業の販促だったりするんですよね。、
定食屋で「ご飯だけ」って言う人、良く見かけたし、それで今に見てろと思いがんばったというミュージシャンや文筆家などかなりいるように思います。
大げさかもしれませんが今話題のニートの問題も通じる物があるのでは?
頑張ることを知らない、頑張っている人が身近にいない。親の一生懸命を見たことがない。
経験のないことを自分から体験しようとは思わなくなるし、1日アルバイトすれば10日間牛丼でいいやですって。牛丼でいいやぁ?
ちょっと待ったぁ!
牛丼だっては本当はファーストフードになるつもりはなかったんだ。うな丼と同等だったんです。高級だよ。だけど、一生懸命を応援しようとファーストフードになったんだ。
私には牛丼のなげきが聞こえるような気がする。
2005年秋吉日 シェフ |