No.20 父の一周忌を迎えて

春なのか、秋から冬に向かうのか、虫さえも迷いそうなこの頃、いかがお過ごしですか? 
先日、早いもので、父の一周忌ということで、田舎の青森まで帰って来ました。
まったく雪のない弘前を、この時期に見れるとは思っても居ませんでしたが、帰る度に小さくなる母を見て、雪かきの重労働をしなくて本当によかったなと思いました。親父が天国で頑張って雪を降らないようにしてくれたのかな。お袋を守ってくれたのかな。

去年は何がなんだか分からないうちに、慌しく葬式してとんぼ返り、一周忌の方が悲しさというか、虚しさというか田舎に在るべき風景が変わってしまった実感が迫ってきます。
玄関を開け、お袋に挨拶をして仏間に行くと、一番新しい写真たてに親父がいる。日本酒をついで線香をあげ、近況を話しする。返事はないけど、たぶん「んだべさぁ。」(そうだよね)と言っているだろう。早く飯を食べなさい、とお袋が言いに来る。その戸を開けた手が視線に入る。小さくなったね。井上陽水の(人生が二度あれば)の歌を思い出した。
「母は今年二月で65 子供だけのために 年老いた
母の細い手 漬物石を 持ち上げている
人生か゛二度あれば 人生が 二度あれば」
中学校当時ギターに熱中していた私は、祖母を思いこの歌を歌っていた。さして意味も分からずに・・。その夜その当時の友が線香をあげに来た。誘われて、彼のいきつけのスナックへ行った時の事。昔話で盛り上がり、ついこの歌をカラオケで唄ってしまった。いつのまにか、お袋にこの歌を唄っていた。泣けてきた。

一周忌のついでに「どっちの料理ショー」などに特選素材として度々登場した地鶏、青森シャモロックをこの眼でみてきました。弘前の隣、大鰐温泉スキー場の裾野に飼われているそのシャモはとってもおいしかった。余分な脂肪がほとんど無いのにシャモ特有の硬さは思ったほどでもなく、じワーッと旨さが広がる。早速メニューに載せることにしました。四月の中程からの登場になるでしょう。食べてみてくださいね。

鯛、黒鯛など鯛科の魚の産卵がもう直ぐ始まります。産卵前で寒い時期に食べこんで旨くなった身もよし、鯛の子もよし。貝も美味しくなってきました。色々ご用意できるもの、色々お役に立てるものあると思います。歓送迎会、パーティ、祝い会食、気軽にご相談下さい。独りでストーブ(コンロの前)に向かっております。お待たせするのが心苦しいので早めにご予約頂ければ幸いです。よろしくお願いいたします。 

2007年春 吉日 シェフ