いよいよ通勤が始まった。キツイだろうな・・と思う反面どのくらいキツイか楽しみだった。・・が私の愛車がボロだったのを忘れていた。乗り込む前、沼津までの通勤に耐えてくれるか一瞬不安がよぎったが、行くしかない。朝七時前には出発しないと間に合わない予想で、まだ慣れないので六時半には出発。もちろん矢沢のテープを聴きながら・・。
周りの景色を見ながらちょっとしたドライブ気取りで富士川を渡ってドライブインがあるあたりで異変に気づいた。ラジエーターの温度計がレッドライン! なんてこった。ともかく停車して観て見ようと思い、近くのラーメン屋さんの駐車場に止めて、ボンネットを開け、ラジエーターの蓋を恐る恐る開けると、普段直ぐそこにある水面と言うか湯面がない・・良かった早く気がついて・・とラーメン屋さんのホースを借りて水を入れてみた。これでよし!蓋をしめてボンネットを閉じる瞬間、ラジエーターの熱で、ほとんど乾いているはずの配管に濡れている所を見つけた。真ん中より少し上にその場所があった。よーく見たその瞬間、脳ミソが凍り付いてしまった。柿田川湧水じゃないんだから勝手に漏れるなよ! ペットボトルに三本に水を分けてもらい、湯温計が急に上がると水を足しながら気の遠くなる程の時間を掛けて・・初日からもちろん大遅刻。怒られるやら笑われるやら、その日は最悪の日。・・しかし、これがきっかけで新人の私に、上から下から声を掛けられるようになり、場の雰囲気に慣れるのに時間はかからなかった。何が幸いするか解らない物です。
ただ、前日にお土産用に買って置いたオーデリースのケーキは、この騒動で差し上げるタイミングを逃し、帰りの車中での私の食事になってしまった。これがまた事件になる。静岡のアパートに戻り、今日の反省をしながら、まずはビール。つまみはこれまた先ほどのケーキの続き、だって荒久路は人数が多いのでと五種類四個ずつ、計二十個買って行ったのです。当時の私にしては大奮発。とっても捨てるわけにもいきません。ビールと全然合わないが根性で十五個食べてしまった。
つぎの日、今日は送れまいとサッと顔を洗い沼津に着くと、二番の和食の土屋さんに声を掛けられる。「お前熱あるのか?」「えっ!」「おたふくじゃないのか?そんなに顔腫れてるのはおかしいぞ。」ロッカーの内側にある鏡を見てみる。只でさえでかい顔がメリハリがなく埴輪状態で一回りでかい。モアイ像が日本人と結婚したらこんな子か?みたいな顔。昨日のケーキとビールが原因なのは明らか
「オレが言ってやるから今日は休みにして病院に行きな!」「でも、いいんですか?」
「年中無休の店なんだから、お前の休みは〇〇曜日にすればいいんだよ。みんな交代で取ってるから気にするな。車のラジエーターも直さないとまずいしょ。オレが言っとくから病院行って車もついでに直してきなよ」
ありがとうございます。でもごめんなさい。さっそくアパートに帰り、車は直しに行きましたが、病院には行かず、飯を抜いてぐっすり寝ました。ケーキとビールの飲み過ぎという病気は、睡眠を取れば治るのですが「おたふく」の衣を脱げなくなった私でした |