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物語 その28 「 新婚旅行その2」


さて、フランスに着いて、どうやらこのツアーは二人だけ・・という事が発覚。

最初から飛行場までの往復とオリエンテーションだけの終日フリーツアーだから、気持ちを切り替えるのは直ぐに出来たが、かわいそうなのは現地のガイドさん。私たち二人だけのツアーの送迎に、マイクロバス並みの大型車をキープしてしまったらしい。フリーのガイドで人が良さそうな津田さん、学生でヨーロッパに渡りフランスでガイドをするうちに帰れなくなった、と言っていました。 津田さん大丈夫ですか・・しきりに二人だけとは・・と自虐的に呟いている、相当ショックだったらしい。ホテルはパリのはずれのガレドリヨン駅の直ぐ近くにある。空港から車中で地下鉄の乗り方、注意事項、帰りの迎えの日時の打ち合わせを済ませ、ガイドの津田さんとはここでお別れ。日本のどこにでもあるシティホテルみたいな感じだった。二人で軽くホテルの周りを探検し、パリの空気をいっぱい吸って今日は早めに就寝。・・・次の日は快晴、風も気持ちいい。まずはパリ市内観光バスに乗り、街の雰囲気と大体の地理的感覚を頭に入れようという作戦から実行。ホテルを出るとき部屋の鍵をフロントに預け、初めてのパリの地下鉄にドキドキ、キョロキョロおのぼりさん状態で乗る。なんせ、二人だけのツアーですから。ほんの少しだけの会話しか出来ない事が、こんなにも不安だとは思わなかった。

バス乗り場にはいろんな人種の観光客がすでに居た。一目でそれと解る少人数のグループで明らかに風景に合わない。おかげでバス駅を探さなくても良かった、という事は僕らも同じように見られてるんだろうな。・・不思議と何も言葉は通じなくても、一緒のバス

に乗ると妙な親近感が沸くのは不思議です。それぞれが、それぞれの母国語の観光案内をヘッドホンで聞きながらなのですが・・。

凱旋門やらシャンゼリゼやら一通り回ってバスを降りるときには、ちょうどお腹が空いていた。どこに入ろうかなと探していると、通りのカフェやビストロ的なお店に「日本語のメニューあります」という日本語の看板が、外側の窓に挟み込んでいるのが目に付く。そんな店だけには入るものかと思いながら歩いていると、さっきのバス駅に戻ってしまった。町並みが綺麗で同じような色使いの建物が多いせいかな。近くの日本語の無いカフェに入る。クロックムッシュー、クロックマダム、マッシュルームのオムレツを頼む。普通のメニューなのだが、フランスで食べているという実感が沸いてくる。クリームの味が違うなぁ。このトマトの味は違う。うわさに聞いたとおり、日本のオムレツの技術はレベル高いんだなぁ。などなど・・周りが日本語を分からないのをいい事に、声も落とさず話せるのは痛快で、ガチガチのオムレツも卵の味が良かったのも手伝って、量も多かったのですが苦も無く食べ切れたのでした。 (・・・つづく)


 
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